『吾輩も猫である』赤川次郎他

アイシス
私も猫であるらしい

ジェリー
私も猫であるみたい

 


 もし、夏目漱石が書いたあの作品のタイトルが『吾輩は猫である』じゃなかったら、自分の漱石への関心は三歩分ほど減っていたかもしれない(と言っても実は読んでいない。あらすじを調べて、無理…と投げた)。

『吾輩猫である』
・・・・も?
この本はこの本で「も」の一文字に引っかかり読んでみたもの。曰く、“8人の猫好き作家が漱石に挑んだ漱石没後100年(&生誕150年)記念作品”とのこと。一本のマンガを含むこの作品。当然だが好みもあるし、著名な作家の作品だからと言って全てがいいとは限らず。良かったもの、別に読まなくてもよかった、と言うものにはっきりと別れ、自分にはその差がかなり大きかった。
 一番印象に残ったのは石田衣良の「ココアとスミレ」。飼い猫目線で見た人間世界観察結果と考察に納得と苦笑のリアリティーがある一方、ファンタジーな“星送り”の場面が胸を衝く。そしてラスト一行に、そうだ、猫生とはそういうものなのだ、と頷いて終える。
 恩田睦の「惻隠」では、九本の尻尾を持つ猫がこう語る。

 おまえは楽でいいねえ。
 おまえと代わりたいよ。
 同居人は決まってそういうのよ。
 あまりにみんな同じこというから、
 あたし、言ってやったわ。
 やればいいじゃない。
 あたしと同じように。

自分の飼い猫にこれ言ったことある人!と聞いたら、大半の人が挙手すると思う(私もだ)。


 そういえば2016年、没後100年記念で作られた漱石関連のドラマを何本か見たが、彼の妻・鏡子のドラマが一番見応えあって面白かったなあー。