「ルパン三世 カリオストロの城」


「カリオストロの城」
「天空の城ラピュタ」
「美女と野獣」
人生アニメはこの三本あればよし、と思う自分である。

日劇が85年の歴史に幕を下ろすこととなり、特別上映会『さよなら日劇ラストショウ』を実施。上映スケジュールの中に「ルパン三世 カリオストロの城」があって――

観た!初めて映画館で観た!

 

当然だがノーカット、CMなし、邪魔も入らず、気を散らすものもない集中は映画館ならでは。思えば鑑賞を中断されることなく、一気に観るのも初めてだ。思ってた以上に色も良く、音もTVとは比較にならないのは言わずもがな。時計塔の鐘の響きも深い。

改めて、なんというテンポの良さ!
なんとメリハリの利いた展開であることか。改めて、なんと丁寧に描き込まれた画なのだろう。おそらく客の平均年齢高め、おそらく何十回もこの作品を見てきた人たちばかりだろう。私もだ。それでも「炎のたからもの」が流れ、映像が動き出した途端、ぞくっとした。確実な期待で。そう、ストーリーを、セリフを、覚え込んでいればこそ、次に来る一瞬一瞬が期待なのだ。

ルパンに“塔のてっぺんに閉じ込められたお姫様を救う騎士”の役割を与えたことがこの物語を優しいものにし、ナイス“ガイ”、タフ“ガイ”な小気味好さを見せてくれるのは不二子。クラリスを救おうと、ルパンが人間離れしたジャンプに次ぐジャンプで塔へ辿り着く場面――昔、弟が「これジャッキー・チェンなら出来る」と言ってたのを思い出した。出来るか?!

それにしても、スクリーンで観ると銭形警部の言動に、より一層可笑しみ(もちろん、嘲笑の意味でなく、愛と親しみから来るものだ)を感じるのはなぜだ?カリオストロ公国と言うヨーロッパ世界に、昭和のニッポン背負って、ずんがずんが現れるパトカーのナンバープレートの「埼玉」の字面だけで可笑しい。トレンチコートにソフト帽という思えばハードボイルドな格好の下が、腹巻&ステテコと「正しい昭和ヒトケタ」なのもナイスだ。やけ酒かっ食らってる机上に散らばるピーナッツの殻までよくわからんがいい。クラリスとの別れ際、銭形がウィンクしてみせた時は心の中で「ヒュウ」と口笛吹いた。

上映終了後、自然と沸き起こった拍手には私も参加した。